この記事は、準備編と本番編でわかれていますので、まずは、準備編を御覧ください。
「J-SPEED」原根健太のGP京都レポート:直前準備編
それでは本番編です。
■グランプリ1日目
遂に迎えたグランプリ本番の初日。

着くや否や人の山で、2000人もの人が集まっている訳ですから当然の事ですが、これまでに経験してきたゲームにこれだけの規模のイベントは無く、静岡の時に引き続き圧倒されっ放しです。
高まる緊張を解すべく友人らと集まり、開始までの僅かばかりの時間を使って談笑し気持ちを落ち着かせます。
byeはありませんでしたので、1回戦からのスタートです。
・Round 1 デス&タックス ○○
・Round 2 パトリオット ○○
意識した白系統のデッキと連戦し、 《紅蓮地獄》 が大活躍しました。
直前で切り捨てた 《火山の流弾》 が欲しくなる場面が何度もあり早くも後悔しますが、なんとか勝利して幸先の良いスタートです。
・Round 3 カナディアンスレッショルド ×○○


1ゲーム目に 《全知》 を成立させて 《時を越えた探索》 をプレイするも決定打が見つからず、その後もドローソースを連打するも全て土地が捲れて投了と言う無念の結果に。
心が折れそうになりますが、続くゲームを何とか取り返して逆ストを決めることが出来ました。
カナディアンスレッショルドとの対戦はカウンター合戦の末「持っていたor持っていなかった」の結末に落ち着きやすいので、ツイていたと思います
・Round 4 マーフォーク ○×○


2ゲーム目 《ギタクシア派の調査》 で覗いた手札に妨害要素が何もなく、その2ターン後カウンターをバックアップに意気揚々と仕掛けたら 《意志の力》 を2発打たれて負けると言う不運もありましたが、3本目を取り返して1日目の折り返しに差し掛かります。
・Round 5 URbデルバー ○×○
最終調整で出場した地元の大会にて敗北を喫した方が相手で、この大舞台でリベンジマッチです。
その時の敗北を機に得た結論である「URbデルバー相手のサイド後は後手を選ぶこと」を実践しました。

この対戦は 《陰謀団式療法》 が勝負の分かれ目で、テンポよりも手札枚数を優先し、いかにしてコンボに向かう為の体勢を維持できるかが重要だと感じています。
結果、ちょうどドロー1枚分の差でコンボを決めて勝利することが出来ました。もし相手が後手なら 《思案》 から 《陰謀団式療法》 に届いていたので負けていました。調整結果が活き、勢いに乗ります。
・Round 6 Uwオムニテル ○○
オムニテルのミラーマッチには自信があったのですが、相手のドローが振るわず、それが 《ギタクシア派の調査》 で透けてしまった為、ワンサイドゲームでした。
イージーウィンがあるのもコンボデッキの良い所です。
・Round 7 リアニメイト ○×○

リアニメイトは1:9がつくほど不利なマッチアップだと思っているのですが、 《狡猾な願い》 からの 《外科的摘出》 《殺し》 が大活躍し、相手の攻め手に対してしっかりと対処する事が出来ました。
・Round 8 ミラクル ○○
1ターンでお互いに合わせて5枚の 《意志の力》 が飛び交う壮絶なカウンター合戦を制して勝利しました。


ミラクルとの対戦は 《師範の占い独楽》 ので解答を引かれたら負けだとか、ナチュラル 《相殺》 が発生したら負けだとか、干渉不可能な運の領域で心臓に悪い展開が多くあり苦手です…
・Round 9 デス&タックス ○×○


練習の時は試した事が無かったのですが、 《迷宮の霊魂》 《スレイベンの守護者、サリア》 など比較的多くの除去対象が存在していることに気付き、 《蟻の解き放ち》 をサイドインしました。
その結果、残りライフもリソースも少なく追い詰められた状況下でなんとか成立した 《全知》 から 《火想者の予見》 1枚コンボが決まり、勝利することが出来ました。
初日9-0!2日目進出です!
流石レガシーと言った具合で本当に多種多様なデッキと対戦しましたが、たくさん練習したお陰で初対戦となるようなデッキもなく、上手く立ち回れたように思います。
R5のURbデルバー、R7のリアニメイトと言った苦手なマッチアップを制すことが出来たのが大きく、トップ8を狙える最高の滑り出しです。
この日はホテルで早めに就寝を取りました。デッキリストはもう変えることが出来ませんし、考える事が無い分気持ちも楽です。十分に身体を休め、翌日全力でゲームに臨めるよう努めます。
■グランプリ2日目
折角早寝したにも関わらず朝はまたしてもギリギリになっていまいました。半日近く対戦しっぱなしの疲れはなかなか取れません。全15回戦ともなると万全の状態を維持するだけでも一苦労です。書類の記入を済ませながら、1日目と比べ随分とサッパリした本戦テーブルを見渡し、2日目のフィールドを噛みしめます。静岡の時もそうでしたが、賑やかだった1日目の雰囲気とは一変した、緊張感漂うこの空気が僕は大好きです。高まる気持ちを抑えきれません。
トップ8を今日ここで必ず。静かに決意し、テーブルへと足を運びました。2日目のスタートです。
・Round 10 ベルチャー ×○○

《意志の力》 のドローに恵まれました。単純に運が良かったと思います。
周囲を見渡しても青だらけのフィールドだったのでここまで全勝をキープしてきたことに驚きました。
・Round 11 エスパーブレード ○○
ビデオフィーチャーマッチでした。
コンボ対策としてカウンターよりもハンデスに寄ったカードを選択しているようで、個人的には楽な部類の相手です。
《実物提示教育》 は3マナとやや重く、カウンターされてしまうと著しくテンポを失うのですが、ハンデスならその分マナが浮くのでドローソースをプレイしてすぐさま手札内容の回復に向かえます。


ただし2ゲーム目、相手側が初手の時点で 《思考囲い》 2枚と 《外科的摘出》 を持っていたようなので、これでその時見せた 《全知》 を除外された場合もっと苦しいゲームになったと思います。
それでも 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 の勝ち筋が残っているので不確実と言えば不確実ですが、エムラクールを1枚しか採用していない僕の構築ではこれが最も辛い選択です。

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744
11-0で単独トップに立ち、試合後ニコニコ生放送のインタビューに呼ばれました。
いつもパソコンの前で眺めるだけの無縁な世界でしたので、森慶太さん・藤田剛史さんらと言葉を交わすことができ感動です。折角の機会なので思いの丈を存分に話させて戴きました。
・Round 12 デス&タックス ○○
初日最終戦でマッチングした方との再戦です。
カバレージも上がっていますので、詳しくはそちらもご参照ください。
第12回戦:原根 健太(愛知) vs. 岩出 義隆(千葉)
第12回戦:原根 健太(愛知) vs. 岩出 義隆(千葉) またしても 《紅蓮地獄》 が活躍したゲームでした。本当に入れおいて良かった1枚です。
・Round 13 URbデルバー ×○×
ここに勝利すればトップ8がほぼ確定するゲーム。
1ゲーム目時点では有利なマッチアップなのですが、先手1ターン目にプレイされた 《秘密を掘り下げる者》 がナチュラル変身を遂げ、 《ギタクシア派の調査》 で手札を見た後の仕掛けでも 《意志の力》 をトップデックされておりコンボ失敗と悪い流れが続きます。


3ゲーム目も相手のリソースが 《僧院の速槍》 と 《コラガンの命令》 のみとなった勝負所で山札上5枚が土地で憤死……
ここ一番でツカず落胆してしまいましたが、まだまだトップ8濃厚の立ち位置ですので、残りの試合を取りこぼさないよう気を引き締め直します。
・Round 14 ミラクル ○○
両ゲーム共に相手側が納得のいくハンドをキープできなかったようで、1マリガン後も渋々と言った様子でキープを宣言されていました。
こちらの手札もそれほど振るっていた訳ではなかったのですが、手数により押し切る事が出来ました。
13-1を記録し、トップ8確定です!!
・Round 15 ミラクル ○×-
13-1は僕を含めて3人しかいませんでした。他2人がマッチングされ、下当たりで対戦を行う事に。
オポネント的にこのゲームを落とした場合もトップ8はほぼ決まっていましたが、予選通過順位による先手後手選択権の関係もありますので全力を尽くすのに変わりはありません。どうせなら1位通過を目指します。
1ゲーム目は相手の 《師範の占い独楽》 が通った上でゲームが長引いてしまい、濃厚な手札を構えられてしまいます。幸いなことに 《相殺》 が見つからなかったようで 《意志の力》 を使わされる展開とならず、じっくりと溜め込んだ後一気に仕掛けてコンボを通すことが出来ました。

2ゲーム目は 《実物提示教育》 2枚を構えカウンターをケアした状態でコンボを通しに行ったところ、 《ヴェンディリオン三人衆》 が見事にハマってコンボパーツを下に送り込まれてしまい敗北。ここでタイムアウトし、引き分けになりました。
最終成績13-1-1。3位通過にてトップ8を決めました!!
前回あと一歩で逃したトップ8を今回無事掴むことができました。憧れのプロツアー権利も手に入り感無量です。
ですがこれで終わりではありません。当然、ここまで来たなら優勝を目指して突き進むのみです。
■決勝ラウンド
準々決勝:八十岡 翔太(東京) vs. 原根 健太(愛知)準々決勝の対戦相手は、先日のプロツアー・タルキール龍紀伝での活躍が記憶に新しい八十岡翔太プロ。オムニテルのミラーマッチとなりました。
オムニテルのミラーマッチは調整期間で何度も経験してきたので自信があります。八十岡さん相手でも経験値分チャンスはあると奮起し、対戦に臨みました。
予選通過順位は僕が上でしたので、後手を選択しました。
オムニテルのミラーマッチはやや特殊で、 《実物提示教育》 による仕掛けは概ね互いが 《全知》 を並べ合う結果になり、片側だけに有利をもたらすことはまずありません。むしろ 《実物提示教育》 をプレイした分先に仕掛けた方がマイナスを背負うぐらいです。


そして最終的にはいかに多くのインスタントを手元に集められたかと言う点で勝負は決します。最後に 《狡猾な願い》 が通ってしまうと 《火想者の予見》 でアドバンテージを得られた上 《狼狽の嵐》 により自分の呪文は一通りカウンターされてしまう為、焦点は「有効なインスタントを相手より1枚でも多く持つ」の1点です。
そしてその状況は手札が1枚多い後手側に発生しやすく、先手はアドバンテージ面で見ると 《時を越えた探索》 を成立させることで始めて後手に追いつくことができます。
マナを必要としない 《全知》 下ではカード枚数とその質が全てであり、相手に先立って行動できると言う先手の利点は存在しないに等しいと言うのが、僕のオムニテルミラーに対する見解です。
1ゲーム目はワンマリガンで後手分のアドバンテージを食い潰してしまうスタートでしたが、 《ギタクシア派の調査》 で覗いた相手の手札が弱く、内容差で押し切りました。先手を選択するとマリガン時のダメージが跳ね上がるため、この点でも後手選択が活きます。
2ゲーム目は各所で少し話題になったようなので少し詳細に記します。
試合前に確認した八十岡さんのサイドボードで気になったのは
・ 《若き紅蓮術士》 《裂け目の突破》 : 《全知》 以外の勝ち手段
・ 《稲妻》 :残りライフ次第でダメ押し
・ 《蟻の解き放ち》 :こちら側がエムラクールをキャストするとスタックで焼き切られる可能性
・ 《外科的摘出》 :コンボパーツを墓地に残しておくことは許されない
・ 《もみ消し》 & 《計略縛り》 が無い:こちらのエムラクール追加ターンを止める手段はない
あたりで、これらを巡るゲーム展開になるであろうと予想しました。

理由は、クリーチャーを使うプランは先手からの押し切りをイメージしていることが多く、先手+クリーチャー展開で手札差がマイナス2となることから、 《全知》 下で突っ張ってもインスタント合戦で競り勝てる可能性が高いからです。
その為、コンボパーツを減らすことはしません。クリーチャーがダブっていればマイナス3になったりと、チャンスが広がるため勝機は多くあります。
その辺を踏まえて、サイドボーディングは以下のようにしました。
OUT
-2 《呪文貫き》
IN
+1 《時を越えた探索》
+1 《紅蓮破》
話題になっていた八十岡さんの 《実物提示教育》 を全部抜くというサイドボーディングについても触れます。
僕個人の予想としては、 《実物提示教育》 を減らすだろうと言う事は考えていました。

練習期間中よくタッチ白タイプのオムニテルとマッチングしたのですが、それらは 《僧院の導師》 を使用している事がほとんどで、入れ替えの対象は 《実物提示教育》 が主でした。対戦後の感想戦で4枚全てをアウトすると話してくれた方もいます。
《僧院の導師》 を展開した上でプレイされる 《実物提示教育》 は全く一貫性の無い行動ですから、確かに理に適った入れ替えだと思います。
亜種である 《若き紅蓮術士》 を使う場合においても同じような入れ替えが予想されますが、八十岡さんのそれは2枚とやや少なく、完全に勝ち筋をスイッチさせるにはやや決め手に欠ける印象を持ちました。それゆえ数を減らしはするが全てを抜くような事は無いと考えた次第です。ゲーム中もどこかのタイミングでプレイされるのではないかとずっと警戒していました。
ゲームが開始され、相手が予定通り先手を選んだのは僥倖でした。後手を選ばれると手札状況が整わない内にプレイされる 《若き紅蓮術士》 に対し、 《意志の力》 を打つ選択肢が取りづらいからです。
2ターン目を静かに終え最速の 《若き紅蓮術士》 は杞憂に終わりましたが、別方向で問題が発生します。
こちらのドローが全く振るわず、引けども引けども土地ばかりで、呪文を引いたかと思えば 《全知》 などの非有効牌。しまいにはフェッチランドのサーチ先も無くなってしまうほどに土地を引いてしまいます。

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744
通常では全くゲームにならない手札ですが、ひとつ光明として、相手は序盤の内に 《ギタクシア派の調査》 を3枚プレイしており、ドローが振るわなくなった後の僕の手札を知りませんでした。相手視点では固いハンドに見えなくもない為、攻めづらい様相を見せていたのです。

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
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《全知》 と 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 で追加ターンを得るという勝ち筋は、相手に 《もみ消し》 で追加ターンの誘発を防がれて相手のターンに 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 を出されてしまうというパターン、もしくは 《狡猾な願い》 経由の 《蟻の解き放ち》 によってインスタントタイミングで負けてしまうというパターンがあります。
前者に関しては、事前に 《もみ消し》 系のカードを採用していないことを確認していますが、後者はかなり危なっかしいところです。こちらのデッキに 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 が1枚しか無く、激突を止める方法がないことは事前のデッキリスト公開で知られているので、相手が必要パーツを揃えていたらその瞬間に負けとなります。

しかし、前のターンで 《外科的摘出》 をプレイしてきたことから「ウィッシュボードをメインに組み込ませていくサイドボーディング」を取っていることが分かり、 《狡猾な願い》 は利用価値を下げている関係で、何枚かサイドアウトされている可能性があると考えました。
《蟻の解き放ち》 からの勝ち筋は、サイドボードの 《蟻の解き放ち》 を持ってきつつ、 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 を手札に用意し、さらに 《渦まく知識》 で 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 を山札の上に積み込むという動きが必要です。

そのため、余程の事が無い限り一度 《火想者の予見》 を経由し、ドローソースを探しつつもう一度 《狡猾な願い》 を使う必要がある為、動きの達成にはもう1枚 《狡猾な願い》 がデッキに残っていることが必要な可能性が高くなります。
先にプレイされた 《意志の力》 のコストになっていたとこから考えてもトライする価値は十分にあると踏み、勝負に出ます。元の枚数が3枚であった為、1枚でもサイドアウトしていればこのプランは成就しません。

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
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一瞬何が起きたのか分からず正直完全に想定から漏れていましたが、すぐに理解し、エムラクールの相打ちと言う世にも珍しい光景を見届けた後、相手からエムラクールが公開されれば即敗北の一触触発ゲームに入りました。

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744
度重なる 《古えの墳墓》 の起動でライフが致死圏に陥っていましたが、 《蟻の解き放ち》 プランを取ってこなかった時点で 《狡猾な願い》 が残っていない事は分かっていた為 《稲妻》 の負け筋は無く、残る負け筋は 《若き紅蓮術士》 1枚のみです(もう1枚は 《時を越えた探索》 で除外)。

マジック:ザ・ギャザリング グランプリ・京都2015 Day2
http://live.nicovideo.jp/watch/lv216711744
随分長い時間が経過していたことは体感しており、対戦が終わった瞬間は疲れがどっと押し寄せてきました。
この試合で完全に体力を消耗し切ってしまい、その後すぐに始まった準決勝ではプレイが冴えず、いいところなしであっという間に負けてしまいました。完全に湘北山王状態です。
準決勝:高橋 優太(東京) vs. 原根 健太(愛知)
対戦相手の高橋優太プロのプレイは隙が無く的確で、ミラクルと言う難しいデッキを使って長丁場を戦ってきているにも関わらず、このラウンド時点で集中力を全く欠かないのは流石だと思いました。
またその点は、自分にとっての課題であるとも感じています。八十岡さんとの試合を制し半ば満足してしまった節があったので、もっと貪欲に勝利を目指せる精神力を養う必要があると反省です。
■総括
グランプリ京都2015、結果は3位に終わりました。率直な感想としては安堵している面が大きいです。前回の静岡では死ぬほど悔しい思いをしてしばらく頭から離れませんでしたので、今は比較的心地良い心境でいられています。
出来過ぎたというのが正直なところですが、たくさん練習しましたし、その過程で考えてきたことがしっかりと反映されて結果に繋がった事は本当に嬉しく思います。
プロツアー出場も叶い、モチベーションも高まりました。更なる飛躍に繋げるため、今後も全力でマジックに取り組んで行く所存です。
最後に、今大会を終えその結果を踏まえた上で、使用したリストに対する反省点・改善点を挙げて終わりにしたいと思います。
【1.デッキの選択は正しかったか】
初日全勝者は5名存在し、内訳はベルチャー1名、エスパーブレード1名、そしてオムニテル3名でした。
http://coverage.mtg-jp.com/gpkyo15/article/014830/
その内僕と八十岡さんの2名がトップ8を決めた事からも、デッキ選択は間違っていなかったと思います。
もしあの日をもう一度プレイすることになっても同じ選択を行います。調整結果は納得が行くものでしたし、「これならいけそうかも」と思わせてくれるだけの勝率を記録できたことが大きいです。
【2.カードの選択は正しかったか】
全体的な構成には概ね満足がいっています。

《狡猾な願い》 をフィーチャーしたウィッシュボード厚めの戦略は当たりでした。これからサーチしてきたカードで呼び込んだ勝利は少なくありません。特に 《時を越えた探索》 と 《外科的摘出》 の2枚は大活躍しました。
逆に改善点としては細かなところで2点ほどあります。

ひとつはメインボードのエムラクールの枚数に関して。
ミラーマッチにおける 《蟻の解き放ち》 の負け筋を塞いでおくためにも2枚目の採用は検討しても良いかも知れません。
その場合、合わせて 《裂け目の突破》 をウィッシュの選択肢として取り入れる事も考えられます。


確かに活躍はしたのですが、1枚は 《毒の濁流》 で良かった可能性があります。
本戦中、重ねて引いてしまってしまったところに 《陰謀団式療法》 が直撃して2枚を失ってしまう事態が発生しました。


以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。