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行弘賢のGPブリュッセル&GP神戸&モダン神挑戦者決定戦レポート!

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皆さんこんにちは!Dig.cards所属プロの行弘です!

今回はGP神戸前週に開催されたGPブリュッセル、そしてGP神戸、更に翌週に開催された神モダン挑戦者決定戦と11月に3週に渡って開催された大会のレポートをお送りさせていただきます!

1.GPブリュッセル編

そもそも何故GP神戸があるのにも関わらず、遥か彼方の地、ベルギーまで飛んでGPブリュッセルに出場したのかと言いますと、「とにかくプロツアーの権利が欲しかった」からにほかなりません。

その時点でMOの構築のレーティングが1950前後で安定する程スタンダードを勝ちまくっており、今間違いなく自分のデッキが旬だと考え、自信もありました。GP神戸でメタが変わる可能性も考えると、前週のGPブリュッセルで一足早く勝負を決めてしまいたかったのです。

そんな自信に満ち溢れたデッキはこちら!
GPブリュッセル時のエスパーメンター

そう、スタンダード版エスパーメンターです!

何故今更 《僧院の導師》 なのか?というと、環境のトップメタであるアブザンアグロに強いからに他なりません。

アブザンアグロ 《ドロモカの命令》 以外のタフネス2以下を除去するカードを0~2枚しか採用しておらず、 《僧院の導師》 を除去するのが難しいデッキです。

生き残りさえすれば 《僧院の導師》 の爆発力は間違いなく、実際に晴れる屋の店舗大会、MOのトーナメントで試行してみると、アブザンアグロだけに強いのかと思いきや、エスパードラゴンや白黒トークン、エルドラージランプ等軽いクロックが重要な幅広いマッチアップで効果的に働き、不利なデッキが思いつかない程に丸く戦えるデッキという事が分かりました。

そんな訳で、理論値、実践経験値の両方共に自信がついたこのエスパーメンター。デッキが強いのならチャンスは多い方がいい!という訳で、ベルギーまで行く事を決意したのでした。

・行ってきましたGPブリュッセル


今回はHareruyaProsで殿堂の津村さんと2人旅です。津村さんもMOの調子が良すぎて、本当にこの調子が正しいものなのかGP神戸までに試しておきたい!と、一緒に行く事になりました。

旅程はロシアはモスクワ経由で、若干の不安はありましたが、モスクワの空港は実に快適でした。乗り継ぎの時間が3時間程あったので、津村さんのアブザンアグロとサイドボード後の練習につきあってもらいつつ、ロシア語のバーガーキングに苦戦しつつ食事しました。

乗り継ぎも遅延等無く無事ブリュッセルに到着。ホテルではTeam Cygamesの覚前君、日本代表の玉田さん、佐賀のカードショップ店長でやる気勢の山上さんの3人と合流…とはいかず、深夜到着だったので3人とも寝ていました。

津村さんと部屋で一息ついていると、隣の国のフランスのパリでテロが起きたとの情報が。

ブリュッセルとパリは位置関係的にとても近く、何故このタイミング!?と幸先の悪い初日となってしまいました。

・GPブリュッセル本戦

テロの影響で開催されるか若干不安でしたが、本戦は無事開催されました。

会場はとても広く、フードスペースもあり非常に快適だったのですが、参加者数が3000人前後と非常に多く、ヨーロッパのMTGの盛り上がりにビックリしました。

本戦はプロレベルシルバーレベルで2byeなので3戦目からです。初日の結果はこちら!

○ bye
○ bye
○ アブザンアグロ
× アブザンアグロ
× 緑白大変異
× エルドラージランプ


ん……あれ!?初日落ち!?


初戦のアブザンアグロを危なげなく勝ち、意気揚々としていたら、気が付いたら3連敗、どうしてこうなった。

初手がほとんど土地1枚で、初戦のアブザンアグロ以外全てのゲームでマリガンしてしまって、ほとんどゲームにならなかったというのは勿論原因の一つではありますが、マリガン後のゲーム展開でも少し納得がいかない部分もありました。

他に参加した津村さん、覚前君、玉田さんも初日落ちしてしまい、日本勢は完全にお通夜。山上さんだけ初日7-1-1とまずまずな成績で2日目に進出するも、惜しくも2日目で1敗してしまい、TOP8を逃してプロツアーの権利を得る事はできませんでした。

GPは駄目でしたが、折れてても仕方ないので、デッキを微調整して2日目のスタンダードサイドイベントに出場するも3-2-1といまいちな成績。

これがGP神戸で無くて本当に良かった…。そう思いつつ、GP神戸までに更にデッキを仕上げる固い決意をし、日本へと帰りました。
モスクワの雲海は非常に綺麗でした

・GP神戸編

GPブリュッセルが終わり、帰国してからは、まずはデッキの構成の見直しから始めました。

土地事故によるマリガントラブルが多かったので、沼を追加し土地を24→25に。土地構成もアンタップインの土地を増やすべく 《窪み渓谷》 を減らし島にしました。

《精神背信》 がメインとサイドに多く、ハンデスの枠が 《強迫》 合わせて多すぎてマナフラッドの要因となっていたので 《精神背信》 をサイドの1枚だけにし、残りを実となる 《オジュタイの命令》 と2枚目の 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》 にしました。

探査のカードが 《残忍な切断》 2枚、 《宝船の巡航》 3枚と総マナコストの多さが気になったので、 《宝船の巡航》 を1枚 《黄金牙、タシグル》 に変更し、探査事故を減らすようにしました。

サイドボードの 《龍王シルムガル》 は重く、エスパーの安定のサイドボードと認知され効果が薄まっているのを感じたので、除去耐性があり追加のフィニッシャーとしての性能に期待できる 《龍王オジュタイ》 に変え、 《精神背信》 は1枚削ってエルドラージランプと、GPブリュッセルで活躍したハスクサクリファイスに強い 《無限の抹消》 にしました。

GPブリュッセルでは事故が多く、運の悪さが目立ちましたが、こんなにデッキの構成を見直す機会が得る事ができたので、行って良かったと心底思いつつ、完成したデッキがこちら!

これが、GP神戸に参加した時のデッキリストです。

直前でTeam Cygamesの市川君の 《搭載歩行機械》 無しの 《道の探求者》 を用いた、 《苦い真理》 《宝船の巡航》 の代わりに使用した形も試してみたのですが、 《道の探求者》 が除去耐性が無く赤系のデッキに弱く、更に 《苦い真理》 のライフルーズがそれに輪をかけて赤系のデッキに弱くなっていたので、赤系のデッキを切りたくなかったのもあり、自分の調整を信じて 《搭載歩行機械》 で行くことにしました。

・GP神戸本戦初日

飛行機で金曜日の昼過ぎに到着。到着後参加したGPTは3-0して4回戦目の知り合いの人に勝ちを譲りドロップと、デッキの手ごたえをしっかり掴む事ができ、万全の状態で本戦初日を迎える事ができました。

そんな万全な状態で挑んだ初日の結果はこちら!

○ bye
○ bye
○ ティムールブラック
○ ハスクサクリファイス
○ ジェスカイブラック
○ エルドラージランプ
○ アブザンアグロ
× 4C収斂ビートダウン
○ エスパードラゴン

初日…落ちない!

むしろ初日は1敗と好成績!唯一負けてしまった4C収斂ビートダウンは千葉の強豪増野さんと白熱の試合をした上で負けてしまいました。

デッキの構成を見直したからか、事故で負けたゲームはほとんど無く、スムーズにデッキが回りました。

《搭載歩行機械》 も除去が多く入ったデッキと当たった事もあり大活躍!初日に関しては自分の調整を信じて良かったと言えますね。

初日好成績だったこともありオポーネントも高いので2日目5-1でTOP8はほぼ確実と、なかなか良いポジションで初日を終える事ができました。

・GP神戸本戦2日目

2日目は当たり前ですが、初日よりも対戦相手が強くなります。

とはいえ2日目突破者は300人近くいます。そうそう強い人とは当たらないだろうと思っていたら…。

mtgjp様より引用いたしました
まさかの初日初戦から、プラチナプロでありながら、アジアで一番勢いに乗ってるリー・シー・ティエンと当たってしまいました!

結果は3本目まで縺れ込むも4枚目の土地を引くことができずぎこちない展開となってしまい負け…。2日目の初戦から幸先の悪いスタートとなってしまいましたが、2日目の結果はいかに!?

× ハスクサクリファイス(リー・シー・ティエン)
○ アブザンアグロ
× アタルカレッド
○ アブザンアグロ
× マルドゥトークン
○ アブザンアグロ

僕のプロツアーの夢は…終わってしまいました。

仮想敵であるアブザンアグロにこそ2日間通して全部勝つ事ができましたが、マルドゥトークンや4C収斂ビートダウン等、メタゲーム上に無い少し変わったデッキに敗れてしまったのは、経験不足だったかもしれません。

止めの敗戦となったアタルカレッド戦では、2本目、3本目とも除去をほとんど引かず、土地ばっかり引いてしまい折角対策した有利なマッチアップだっただけに悔しくもありました。

デッキの構成は2日間通して不満に感じる事が殆ど無かったので、もし時間を戻せたとしても、今回の構成のままで出ると思います。もしスタンダードの大会に参加される方は是非試してみてください!

これで、2009年から継続参戦してきたプロツアーは、次回開催のPTアトランタで途切れる事となりました。アタルカレッドに負けたときは余りにも悔しくて、少し涙が出ました。

自分のプライドを支えてきたものは、プロツアーに継続参加し続ける、という目標でした。

その目標が無くなり、どうなるか…。答えは、「初心に帰る」でした。

プロツアーに継続参戦するという目標を掲げ、Dig.cardsにプロとして所属してからはより勝ちに貪欲となりました。

しかし、同時に自分らしさである、「自由な発想な構築で楽しむ」という、MTGのスタイルを忘れていた気がします。

プロツアーに参加しなければいけない、Dig.cardsのプロとして勝たなければならない、その両方が勝ちへの意識を強くしすぎて、デッキ構築やプレイの幅を狭めていたかもしれません。

次回のプロツアーに参加する事こそできなくなりましたが、またプロツアーシーンに戻るべく、初心に帰ってまずはMTGを楽しむ事からスタートする事にしました。

3.第5期モダン神挑戦者決定戦

今では一大イベントとなった晴れる屋主催の神挑戦者決定戦

楽しむ!を目標に、RPTQでも調子の良かったおやつカンパニーで参加する事にしました。

前日の夜にRPTQで負けた呪禁オーラへの対策として、 《ヴェールのリリアナ》 をサイドに取ろうと思いつきでサイドに入れる事にしました。 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 がサイド後強かったので、更に追加で 《ヴェールのリリアナ》 を取る事で墓地対策等の対策カード越しに勝つ、新たな勝ち筋としても優秀です。

前日に思いつきでデッキのカードを入れ替える…なんて事は最近してませんでしたが、今回は楽しむ!が目標なので、自分のやりたいようにやろう!と決め、 《ヴェールのリリアナ》 をサイドボードに入れて神挑戦者決定戦に参加してきました!

結果はこちら!

○ 赤白エンチャントコントロール
○ スゥルタイ風景の変容
○ 親和
○ 緑白黒ジャンク
○ 赤緑ウルザトロン
○ 探査コントロール
○ 黒単コントロール
ID
ID

TOP8

○ エルフカンパニー
○ 風景の変容
× トリコトラフト

またバブルで負けたー!

とまぁ、決勝で敗北となんとも締まらない結果になってしまいましたが、かなり楽しくゲームする事ができ、目標の楽しむ!は達成する事ができました。

サイドに入れた 《ヴェールのリリアナ》 赤白エンチャントコントロール戦では 《安らかなる眠り》 《抑制の場》 等のデッキの対策カードを奥義で丸々吹き飛ばす大活躍を見せる等、思いつきで入れた割には良い働きをしてくれました。

決勝戦でも引いてくれれば良い働きをしたと思うので、 《ヴェールのリリアナ》 を採用したのは良かったと思います。

決勝こそ負けてしまいましたが、意識を少し変えただけで、ゲームが楽しく、更に結果もついてくると良い事づくめでした。今後もこの初心を忘れずにMTGを楽しみながら、結果を出せたらと思います。

以上、長々と書いてしまった3連戦のレポートでした。最後まで読んでくださった方は本当にありがとうございます!

年内はGPももう無いので、次回は年明けのGP名古屋のレポートになるかと思います。

それではまた次回の記事でお会いしましょう!

 
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