参加者3,335人の大盛り上がりで開催されたGP東京、参加者の方はお疲れ様でした。
テキストカバレージや公式生放送などメディアが非常に充実していた大会で、今でも現地の熱気を肌で楽しむことができますね。
個人的には初日の企業対抗戦以外はあまり接点のなかったサイドイベントの様子が詳しく載っていたのがとても嬉しかったです。
そして、今回の記事ではそのGP東京についての僕の参戦レポートをお送りさせていただきます。
最初に結果を報告させていただくと、先日のPT『イニストラードを覆う影』参戦レポートで紹介した【エルドラージランプ】のアップデート版を使用して、初日にbye無しスタートの8勝1敗、二日目に5勝1敗、合わせて13勝2敗の12位でフィニッシュでした。
勝ち点39点を満たしたことで次のPTシドニーの参加権利と航空券を獲得し、累計プロポイントについてもシルバーレベルの基準を満たしたため次々回のPTホノルルの参加権利も獲得と大満足の結果でした。
そんなこんなで、お気に入りのデッキで好成績を収めることができましたので、前置きもほどほどにして本編の方をデッキの調整過程の話から始めていきたいと思います。
では、よろしくお願いします!
デッキ調整編1~繰り返す3-2~
プロツアーのスタンダードラウンドを7勝3敗とそこそこの成績で切り抜けたことで手応えを感じていたスタンダード環境。しかし、プロツアー疲れと溜まっていた仕事によりゴールデンウィーク突入後にデッキの調整を開始した僕を待っていたのは深刻なスランプでした。
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11
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クリーチャー
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25
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呪文
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24
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土地
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15
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サイドボード
前回の記事の最後に紹介した改良型でMOのリーグ戦に臨むも、戦績は3勝2敗を繰り返してたまに2勝3敗する低迷状態。
あまりの負けっぷりに【チャンドラをデッキから外す暴挙】に出たりもしましたが、状況が良くなることもなく勝てない状況は続きました。
この閉塞を生み出していた原因は明確で、それはトップメタデッキ【緑白トークン】の存在にありました。 緑白トークンに相性が良くない理由は明確で、それはかのデッキが線の太さと速度を両立しているためでした。
《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》 で強化されたクリーチャーはやすやすと 《ジャディの横枝》 を乗り越えてきますし、 《森の代言者》 や 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 を軸とした戦線相手では 《コジレックの帰還》 が満足に機能しません。
そして、最後の手段の派手な全体除去も、 《大天使アヴァシン》 でシャットアウトと完全に封殺されてしまっています。
それでいて、二ターン目 《森の代言者》 、三ターン目 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》 、四ターン目 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 という普通の動きであっさり五ターンキルが成立してしまうのですからたまったものではありません。
また、前回の記事でも仄めかしましたが、現在のエルドラージランプは実は赤黒や白黒のコントロールデッキにも相性が良くありません。 手札破壊呪文によりマナフラッド(土地溢れ)またはマナスクリュー(土地足らず)を導かれ、 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 や 《ゴブリンの闇住まい》 といった打点の高いカードで攻められることで簡単に敗北してしまいます。
《世界を壊すもの》 連打や 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 召喚といった勝ち筋は存在しているためもちろん負けっぱなしということはないのですが、「コントロールに強いマナランプ」という前評判を覆し、互角どころかやや不利というのが僕の見立てです。
白黒コントロールの方は緑白トークンの増加に伴って数を減らしていますが、赤黒コントロールの方は 《龍王シルムガル》 をタッチして 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 を克服したグリクシスコントロールまで登場しており、見逃せない悩みの種となっていました。
不幸中の幸いは、緑白トークンや赤黒コントロール同様にプロツアー後に登場した黒緑ハスクには相性が良かったことですが、それも巷にあふれる緑白トークンの前には焼け石に水。相手の動きが鈍った時には勝てるがぶん回られてしまうと勝ち目がない、ランプがランプである以上は超えられない壁がそこにありました。
デッキ調整編2~転機~
緑白トークンと赤黒コントロールの高い壁。時間が許すのならいっそランプの調整を放棄するのも一つの手ですが、残念ながら現状を確認した時にはすでに残った時間は二日弱と新しいデッキを触りだすには遅すぎる状況。ランプを使いたくない状況でランプを使う、ならばやるべきことは一つでした。
それは、基本構造についての大幅な改革です。
そもそも 《ジャディの横枝》 & 《コジレックの帰還》 型のランプを使用した理由は白単人間とバントカンパニーに勝利するためでした。
そのため構造を作り変えてしまえば当然その二つのデッキに弱くなってしまうわけですが、MTGはトレードオフのゲーム、そこは割り切るしかありません。 打倒、緑白トークン。打倒、黒系コントロール。
幸いなことに、ピースは最初から揃っていました。
緑白トークンには 《龍王アタルカ》 が強く、コントロール相手には 《不屈の追跡者》 が強いことはすでに周知の事実。 あとは主役の彼らを活かすために、デッキを最適化するだけです。
【途中経過】を経て、 プロツアーの際には74枚同じリストを使用したランプデッキ仲間の井川良彦との情報交換を通して一皮剥けて完成したのが本戦で使用した以下のデッキリストです。
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14
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クリーチャー
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24
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呪文
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22
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土地
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15
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サイドボード
このデッキリストでリーグ戦に挑んだところ、念願の4-1を二連続で達成することに成功。GP前日に開催された企業対抗戦にも、用意してあったビジュアル重視の【緑単エルドラージランプ】をうちゃっておいて持ち込んだところ、企業戦士相手の激戦を4勝0敗の黒星なしで切り抜けてその強さを示してくれたので、満を持してGP本戦に持ち込みました。
では、次の項ではデッキリストの解説をさせていただきたいと思います。
デッキ解説

まずはデッキの理念から簡単に語らせていただくと、
このデッキは主に緑白トークンと黒系コントロールデッキに有利をつけることを焦点に置いて構築されたランプデッキです。
緑白トークン相手はメインボードに八枚投入された二マナのマナ加速を利用して、四ターン目の 《龍王アタルカ》 着地を目指します。
先手の場合は五ターン目であっても 《龍王アタルカ》 さえ着地すれば有利な盤面を作れるため、この伝説のドラゴンが四枚投入されています。 黒系コントロールデッキ相手はマナ加速でマナの差をつけてから、 《不屈の追跡者》 や 《炎呼び、チャンドラ》 でプレッシャーをかけながら手札を補充して、最終的には 《龍王アタルカ》 と 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 を連打することで勝利につなげます。
現在の黒系コントロールデッキは、コントロールの主軸に 《ゲトの裏切り者、カリタス》 や 《ゴブリンの闇住まい》 、 《龍王シルムガル》 などのクリーチャーや各種プレインズウォーカーを使用しているため、 《龍王アタルカ》 の能力が刺さりやすく、 《龍王アタルカ》 と 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 は除去手段も限られるため有利に戦うことができます。
そして、これらの目的の達成と安定性の両立に大きく貢献するのが四枚ずつ投入された 《ウルヴェンワルド横断》 と 《ニッサの誓い》 です。
このデッキの真の屋台骨である八枚の貢献により、四マナ目に辿り着くためのマナソース38枚と後半の有効カード26枚が両立しており、『スタンダード環境を読み解く手掛かり:渡辺雄也の場合』にて渡辺雄也が語る強いデッキ3原則の『マリガンに強いこと』と『長期戦に強いこと』の両方を満たすことに成功しています。
では、以下いつもの個別項目です。
Q.土地さっぱりしすぎてません?
序盤から潤滑油を連打することで安定性を担保しているデッキであるため、 《森》 を一枚でも多く搭載することを目的として組まれたマナベースとなっています。一般的なエルドラージランプには採用される 《ウギンの聖域》 についてはメインボードに 《世界を壊すもの》 を採用していない都合上、色マナが出ない欠点の方が目立つため採用を見送っています。
しかし、 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 を素早くプレイするのに必要な 《見捨てられた神々の神殿》 は勝利貢献値の高さゆえに採用しています。 また、赤マナについては 《炎呼び、チャンドラ》 の召喚に必要なダブルシンボルが揃えば十分であり、 《爆発的植生》 と 《ニッサの誓い》 のどちらかを引けば条件が満たされるため、 《燃えがらの林間地》 や 《獲物道》 といった追加の赤マナ源は採用せず、必要最低限の山二枚の採用に抑えられています。
サイドボードに赤い火力呪文を採用している関係でサイドボード後は赤マナが出る土地が欲しくなるタイミングはありますが、序盤の動きの妨げとなるタップイン土地は 《進化する未開地》 の四枚に抑えておくのが無難だと考えています。
Q.マナクリーチャーが2枚ずつ分かれている理由は?
基本的にはパワーを持つ 《死天狗茸の栽培者》 が優れていますが、 《面晶体の這行器》 にもいくつか強みがあります。《面晶体の記録庫》 のマナからプレイできたり、昂揚達成のサポートになったりなどですね。
しかしこれらの要素はオマケ程度であり、枚数を散らしている最大の理由は 《反射魔道士》 と 《石の宣告》 対策です。
そのため、これらのカードが少ない環境では 《死天狗茸の栽培者》 のみの採用でも問題ありませんし、逆に頻繁に遭遇する環境であれば、 《葉光らせ》 の採用まで考慮してもいいかもしれません。
余談ですが、これら四枚のマナクリーチャーはあくまで緑白トークンに勝つための枠でしかないため、その他のほとんどのデッキ相手にサイドアウトすることを推奨します。
Q.不屈の探検者はサイドじゃ駄目なの?
断言します、駄目です。序盤のプレッシャー不足と後半の余ったマナと土地の使い道に困るランプと最高に相性が良い一枚であり、確定タップイン土地 《進化する未開地》 採用のマイナスをプラスに変えてくれる点もデッキに非常に噛み合っています。
二マナのマナ加速のない赤緑ランプにおいては採用しない選択肢もあると思いますが、二マナのマナ加速からの三ターン目 《不屈の追跡者》 &セットランドはいわゆるぶん回りに換算できる強力なアクションであるため、二マナのマナ加速を採用するならばぜひセットで採用しましょう。
メインボード戦で本来無駄カードにできるはずの単体除去を受けてしまう点が話の争点になりやすいですが、現スタンダードで除去呪文をメインボードに採用しているデッキ相手は基本的にドローソースとしてはたらくことのメリットの方が大きく、ゲームを長引かせればどんどん有利になるランプデッキの特性上、対戦相手が除去にマナを使ってスローダウンしてくれる分には全く悪い話ではありません。
コントロールデッキと対戦する際にはこのカードで如何にして多くの手掛かりと相手のテンポを得られるかが鍵となるため、 《進化する未開地》 を手札に温存したり、対戦相手がドロー呪文などで土地を寝かせたタイミングでプレイするなどの小細工が重要になります。
Q.炎呼び、チャンドラ四枚?
渦中の緑白トークン相手はまずまずの役割しか発揮できないカードですが、デッキ内での役割が多いため四枚フル採用しています。 《コジレックの帰還》 がサイドボードに落ちている関係で、メインボードの全体除去が 《炎呼び、チャンドラ》 頼りとなっているため四枚採用はいわば必然ではありますが、わざわざこの項目を設けた理由は二番目の手札入れ替え能力にあります。二種類の一マナサーチ呪文や 《不屈の追跡者》 などのおかげで後半戦に強い構成になっているデッキですが、ランプデッキという特性とMTGというゲームの都合上、マナフラッドは頻繁に発生します。
そのマナフラッド状態を一気に解決に導くのがこのデッキの 《炎呼び、チャンドラ》 の最も重要な役割であり、プレイの際にはそれを留意しておくと捗ります。
具体的には、サーチ呪文からの 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 に必要な11マナに届く目途がついたら以降の土地やサーチ呪文は全て手札に貯め込む、ライフを詰めている最中であっても手札が万全でなければ+能力ではなく手札入れ替え能力を使用する、 《龍王アタルカ》 と 《炎呼び、チャンドラ》 のどちらを囮に使うかの二択で 《炎呼び、チャンドラ》 を温存するなどです。
Q.世界を壊すものがなぜメインではなくサイドに?
理由は二つあり、ここまでの流れと同様にそれぞれ緑白トークンと黒系コントロールデッキに起因するものです。一つ目の理由は、緑白トークン相手に効果が薄いためです。先手五ターン目に登場したところで 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》 や 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 への解答にはまるでなっておらず、状況の打開には 《コジレックの帰還》 や 《炎呼び、チャンドラ》 などもう一枚のカードの助けが必要不可欠という体たらくです。
最低源ブロッカーになるという見方もできますが、 《ドロモカの命令》 と 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》 の強化を受けた 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 の格闘で墓地に送られそのまま殴りきられてしまうことも日常茶飯事でそちらの面でも信頼度はイマイチです。
そのため緑白トークンを意識する場合は 《龍王アタルカ》 を四枚搭載してから追加の七マナ枠として採用を検討する形になりますが、今回はより緑白トークンに対して強いデッキにするために 《龍王アタルカ》 をプレイするための手助けとなるカードを優先して採用しました。
二つ目の理由は、コントロールデッキ相手の必要性が薄くなったためです。
従来のエルドラージランプはコントロールデッキ相手に 《ウギンの聖域》 経由で 《世界を壊すもの》 を連打して、マナを縛って動きを鈍くすることで有利に戦いを進めていました。
しかし、 《不屈の追跡者》 や 《龍王アタルカ》 を全力でメインボードに採用していて且つ後半戦の有効牌も多いこのデッキでは、マナを縛らずとも真っ向勝負でコントロールデッキに勝利することが可能となっており、 《世界を壊すもの》 が必要不可欠な存在ではなくなっています。
ゴーグルコントロールのような置物を軸としたデッキ相手やランプ対決では非常に有用なカードであることは承知の上で、今回はそれらのデッキよりも緑白トークン相手のガードを上げた方が良いと判断したため、メインボードから外した形です。
一方でサイド後は、 《無限の抹消》 対策や 《停滞の罠》 & 《隔離の場》 対策などユーティリティ生物として欲しくなるタイミングが多いため、サイドボードには引き続き採用しています。
Q.サイドカードについて一言!
このあとでマッチアップごとのサイドのインアウトがあるので軽めにさらっといきます。《歪める嘆き》 は、 《ヴリンの神童、ジェイス》 を倒せる打ち消し呪文兼昂揚に役立つインスタント枠で、黒いコントロールとランプ相手に使用します。
《コジレックの帰還》 は、人間デッキと黒緑ハスク相手に使用します。
《焙り焼き》 は、ほとんどすべてのデッキ相手にマナクリーチャーと入れ替えで使用します。
《現実を砕くもの》 は、黒系コントロールデッキ相手に使用します。
《世界を壊すもの》 は、サイド後のゲームに対応するための追加のフィニッシャーとしてほとんどすべてのデッキ相手に使用します。
《虚空の選別者》 は、ランプデッキ相手に使用しますが、サイドボードの枠が一つ余ったので採用しているだけのフリー枠ですので、お好みのカードに変更してしまって問題ありません。
Q.主要デッキとのマッチアップについて詳しく!
【VS白単人間】
速度で劣るため、やや不利なマッチアップです。二本目以降にマナクリーチャーの扱いについては、先手の際は2→4の動きが相手の除去に先んじるので有用ですが、後手の際は相手のクリーチャー展開後の除去が間に合ってしまうためサイドアウトする必要があります。
・サイドチェンジ例
(先手時)
- 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 1
- 《見捨てられた神々の神殿》 1
- 《不屈の追跡者》 4
+ 《コジレックの帰還》 3
+ 《焙り焼き》 2
+ 《世界を壊すもの》 1
(後手時)
- 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 1
- 《森》 1
- 《不屈の追跡者》 4
- 《死天狗茸の栽培者》 2
- 《面晶体の這行器》 2
+ 《コジレックの帰還》 3
+ 《焙り焼き》 3
+ 《歪める嘆き》 2
+ 《世界を壊すもの》 2
【VS緑白トークン】
先手時は非常に有利に戦えるため、やや有利なマッチアップです。状況によりけりですが基本的には 《コジレックの帰還》 はサイドインせずに、クリーチャーで戦場を固めての勝利を目指します。
・サイドチェンジ例
(先手時)
- 《炎呼び、チャンドラ》 1
- 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 1
+ 《世界を壊すもの》 2
(後手時)
- 《炎呼び、チャンドラ》 1
- 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 1
- 《不屈の追跡者》 2
+ 《焙り焼き》 2
+ 《世界を壊すもの》 2
【VSバントカンパニー】
インスタントタイミングで動かれるのが辛いため、やや不利なマッチアップです。相手の構成によって、サイドのインアウトやプレイを変えなければならないため臨機応変の対応力が必要となるマッチアップです。
・サイドチェンジ例
- 《不屈の追跡者》 1
- 《龍王アタルカ》 1
- 《炎呼び、チャンドラ》 2
- 《死天狗茸の栽培者》 2
- 《面晶体の這行器》 2
+ 《コジレックの帰還》 3
+ 《焙り焼き》 3
+ 《世界を壊すもの》 2
【VS赤緑ランプ】
マナの伸ばし合いと大型クリーチャーの叩きつけ合いで劣るため、大幅に不利なマッチアップです。相手のサイドのインアウトに合わせたサイドのインアウトを行わなければならないため難易度の高いマッチアップです。
【VS緑黒系コントロール】



こちらのフィニッシャーが有効に働き、有利なマッチアップです。
このマッチアップに限らずコントロールデッキ相手は長期戦を見据えてマナ加速を中心にサイドアウトします。
《龍王アタルカ》 がサイドアウトされるのは 《無限の抹消》 で手札から複数落とされるのを防ぐためです。
・サイドチェンジ例
- 《爆発的植生》 4
- 《死天狗茸の栽培者》 2
- 《面晶体の這行器》 2
- 《龍王アタルカ》 1
+ 《世界を壊すもの》 1
+ 《焙り焼き》 2
+ 《歪める嘆き》 3
+ 《現実を砕くもの》 3
【VS赤黒系コントロール】
こちらのフィニッシャーが有効に働き、有利なマッチアップです。《コラガンの命令》 の的となる 《面晶体の記録庫》 は全てサイドアウトします。
・サイドチェンジ例
- 《残された廃墟》 1
- 《爆発的植生》 1
- 《面晶体の記録庫》 4
- 《死天狗茸の栽培者》 2
- 《面晶体の這行器》 2
- 《龍王アタルカ》 1
+ 《世界を壊すもの》 2
+ 《焙り焼き》 3
+ 《歪める嘆き》 3
+ 《現実を砕くもの》 3
【VSエスパードラゴン】
《龍王オジュタイ》 の対処手段が乏しいため苦戦は必至ですが、安定度の差でやや有利なマッチアップです。《忌呪の発動》 の存在により、 《現実を砕くもの》 が有効にはたらかないことに注意です。
・サイドチェンジ例
- 《爆発的植生》 2
- 《死天狗茸の栽培者》 2
- 《面晶体の這行器》 2
- 《龍王アタルカ》 1
+ 《世界を壊すもの》 2
+ 《コジレックの帰還》 2
+ 《歪める嘆き》 3
戦績
企業対抗戦
○エルドラージランプ○白単人間
○赤黒コントロール
○赤黒青コントロール
グランプリ初日
◯黒抜き四色フレンズ○緑白トークン
○エスパードラゴン
○赤黒青コントロール
○スゥルタイミッドレンジ
○青白人間・オジュタイミッドレンジ
×バントカンパニー
○赤黒白コントロール
○エスパードラゴン
グランプリ二日目
×緑白トークン○緑白トークン
○緑白トークン
○緑白トークン
○緑黒ミッドレンジ
○白単人間
せっかくなので全てのマッチについて語りだしたいところですが、それではあまりに冗長になってしまうので敗戦二つについて簡単に綴ってみます。
初日のバントカンパニー相手は、一本目はロングゲームになり、 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 《龍王アタルカ》 《炎呼び、チャンドラ》 が戦場に揃ったものの、最終ターンに対戦相手がプレイした 《集合した中隊》 二枚から 《反射魔道士》 が二枚飛び出してきてライフを削りきられて負け。
続く二本目も 《龍王アタルカ》 を 《シルムガルの魔術師》 ではじく好プレイにより落とし、敗北となりました。 インスタント除去が乏しく、 《龍王アタルカ》 に頼り切りのこのデッキには 《シルムガルの魔術師》 はとても効果的なカードで、対戦相手の方に見事にしてやられた形です。
二日目の緑白トークン相手は、一本目は後手スタートで、二ターン目の 《死天狗茸の栽培者》 を 《スレイベンの検査官》 を元にした 《ドロモカの命令》 で失い、後手五ターン目の全体除去に 《大天使アヴァシン》 を合わせられて負け。 二本目はマリガン後に四マナブーストが無い手札をキープした結果、 《龍王アタルカ》 の登場が六ターン目となり、再び 《大天使アヴァシン》 を合わせられて敗北、緑白トークンと 《大天使アヴァシン》 の王者の強さを刻み込まれました。
終わりに
そんなこんなで好成績を残すことに成功した今回のエルドラージランプのデッキリストの気になる今後の展望ですが、GP東京とGPニューヨークの結果を見る限りでは、渡辺雄也が使用していた人間カンパニーとSamuel Blackが使用していた黒緑ランプには明確に相性が悪そうなものの、それ以上に相性が良さそうなデッキが多いため、しばらくの間は問題なく第一線で戦えるデッキだと考えています。興味を持った方は是非FNMなどでぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
そしてその時間を楽しんでいただけたのならこのレポートを綴った人間として冥利に尽きます。
では、ここまで読んでくださってありがとうございました! また、何かの記事でお会いしましょう!