革命ファイナルカップ 関東エリア代表戦決定戦

決勝ラウンド​Aブロック決勝戦:大根 vs. Abi

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530人の参加者からたったの3名。

いや、このAブロックだけに限って言うなら、1名が権利を獲得できる。

いわば、このブロックでの、予選7ラウンドと決勝5ラウンド、合計12ラウンドの物語の主人公が、この決勝戦で決まる。

多くのデッキが存在する革命ファイナル限定構築だが、このAブロック決勝を戦うのはふたつの火自然光の革命チェンジデッキだ。

奇しくも、デュエマの主人公、切札勝太がの切り札である 《蒼き団長 ドギラゴン剣》 を使ったデッキ同士の対戦でこのブロックの主人公が決まるのだ。

Abiが使用するのは、VV-8デッキに続くエリア大会優勝率を誇る成長バスター。

1・5・8の驚異的なマナのジャンプアップでもおなじみのデッキだ。

対して大根が使用するのは、同じ火自然に光をタッチした革命チェンジデッキでも、 《メンデルスゾーン》 などを使用したドラゴンデッキとでも言うべき革命チェンジデッキ。

これまでの大会成績をみれば、成長バスターに分があるが、大根の使用するデッキはドラゴンデッキならではの秘密兵器が投入され、ここまで数多の強豪をジャイアントキリングしているという。

どちらにしろ、勝者はひとり。

戦ってきた全てのプレイヤーが、自分自身のデュエマの主人公だ。

だが、勝者だけが続く物語の登場人物になるべく全国の権利を獲得できる。

じゃんけんで先攻のAbiは1ターン目に 《刀の3号 カツえもん》 をチャージすると、2ターン目には 《無頼勇騎タイガ》 を召喚、 《二族 ンババ》 へと革命チェンジする。

対する大根は 《メンデルスゾーン》 をプレイし、1マナ加速に成功する。
ここでAbiは 《次元の霊峰》 《蒼き団長 ドギラゴン剣》 をサーチすると、残る2マナでさらに 《無頼勇騎タイガ》 を召喚。 《二族 ンババ》 でアタックすると 《蒼き団長 ドギラゴン剣》 へと革命チェンジし、ファイナル革命で 《二族 ンババ》 を呼び出すと、これでピッタリダイレクトアタックに必要な打点を用意する。

圧倒的に先手を取っているのはAbiだ。先攻から2ターン目、そして3ターン目と連続して成長した成長バスターの打点は純粋な暴力だ。

しかし、この3枚のブレイクが 《葉嵐類 ブルトラプス》 をトリガーさせ、Abiは少考の末に 《無頼勇騎タイガ》 をマナゾーンへと置く。

これによってこのターンでのダイレクトアタックはできなくなったものの、 《二族 ンババ》 で最後のシールドをブレイクし、続くターンに備える。

そう 《葉嵐類 ブルトラプス》 から、Abiが逆転される可能性はほとんどないのだ。

それが普通の火自然バスターならば、だが。
大根は 《葉嵐類 ブルトラプス》 でアタックすると…… 《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 へと革命チェンジへと姿を変え、これを見た瞬間、Abiは「マジで!?やめて!」と絶叫する。

そう、手札から火自然のドラゴンが捨てられる限りアンタップして攻撃し続ける 《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 の打点は、成長し続ける成長バスター以上の暴力だ。

《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 の攻撃が終わると、大根の手札から 《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 が捨てられ、アンタップし、そして、次の攻撃後にも 《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 が捨てられる。

最後のシールドのブレイクでは、トリガーは無し。Abiは祈るように大根の挙動を見守るが、無情にも大根の手札からは 《永遠のエメラルド・リュウセイ》 が捨てられ、 《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 がダイレクト・アタックにむけて立ち上がった。

Winner:大根

勝利を半ば確信した 《次元の霊峰》 からの、唐突な逆転劇。

あまりにも急で、あまりにも不条理な負け方ではあったが、しかし、負けたAbiの顔は少し晴れ晴れとしているようにも見えた。

アニメのような。主人公のような。

《荒ぶる大佐 ダイリュウガン》 が全国大会を抜けた事を聞いて、そして、その後、どのような勝ち方をこの決勝で、そしてこれまでのラウンドでしてきたかがわかるにつれて、ツイッター上で多くのプレイヤーが大根をこう表現した。

そして、途中のラウンドで大根に敗北したプレイヤーたちも「主人公だったのだから仕方ない」と語った。それは、この決勝で負けたAbiも同じ事だったのだろう。

試合終了後のインタビューで大根は「色々な戦略とカードがあるからデュエマは楽しい」と語った。

たしかに、デュエマは様々な戦略があり、奥深い駆け引きが楽しめるゲームだ。この革命ファイナル限定構築でも、数多くの種類のデッキが存在している。そして、多くのプレイヤーが複雑な戦略のぶつけ合いをしていた。

だが、多くの戦略を完全に無視した、とにかくあまりにもまっすぐなデッキとプレイヤーがこのAブロックの権利を獲得した。そして、多くのプレイヤーがそのまっすぐさに驚愕し、そして賞賛した。

そう、誰もが、ただただ自然と賞賛してしまったのだ。

それがきっと「主人公らしい」という事なのだろう。
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