週刊アーキタイプ人気ランキングとは?
毎週のように開催されるグランプリやSCG等の大規模な大会は、各フォーマットのメタゲームに与える影響は少なくありません。逆に言えば、毎週のようにメタゲームは変化すると言えます。そんな変化を追うために、週毎にDig.cards上で注目されているアーキタイプを各フォーマット毎にTOP10でランキングを作成する事で、アーキタイプの流行を追っていくというのが本記事の内容となります。
ついに開催された『プロツアー破滅の刻』。今回のプロツアーでも多くのプロプレイヤー達が調整を重ねたデッキ達が活躍しています。
今回はそんな『プロツアー破滅の刻』で活躍したスタンダードのデッキ達を紹介していきたいと思います。
それでは早速7月26日~8月01日の週間アーキタイプランキングTOP10を見ていきましょう!
スタンダード週間アーキタイプTOP10
PV(ページのアクセス数) (%)フォーマット毎のアーキタイプのアクセス割合 (↑↓-New)先週と比較したアーキタイプの順位の上下(-)1位 1078PV(25.10%) 赤単アグロ
(-)2位 403PV(9.38%) 赤緑ビートダウン
(↑)3位 373PV(8.68%) 緑黒ビートダウン
(↓)4位 269PV(6.26%) 奔流の機械巨人コントロール
(↑)5位 253PV(5.89%) 赤黒ビートダウン
(↓)6位 203PV(4.73%) エルドラージランプ
(↓)7位 163PV(3.80%) 機体ビートダウン
(↓)8位 147PV(3.42%) 白青ビートダウン
(-)9位 138PV(3.21%) タコミッドレンジ
(-)10位 102PV(2.37%) 人間ビートダウン
1位:赤単アグロ
Pro Tour Hour of Devastation
[8th] 2017/07/29 |
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Damo Da Rosa, Paulo Vitor |
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26
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クリーチャー
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10
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呪文
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24
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土地
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15
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サイドボード
『プロツアー優勝!使用率もNo1!!』
1マナ圏の生物から続く 《地揺すりのケンラ》 や 《アン一門の壊し屋》 は対戦相手をブロッカーを排除しつつ、クロックを刻むことが出来るため序盤~中盤にかけてのライフを削る力はスタンダード界随一を誇ります。また 《熱烈の神ハゾレト》 や 《ラムナプの遺跡》 により長期戦になってもそれぞれの持つ能力によって対戦相手にダメージを与えることが出来るので、対戦相手は盤面を捌くだけではゲームをコントロールすることは難しく序盤の猛攻を捌ききっても油断のできない状況が続きます。
今回の『プロツアー破滅の刻』では相当数のプレイヤーが使用することは事前に周知されており、メタゲーム上メタられる立ち位置にいたのにも関わらず好成績を残しておりデッキの強さが非常に高いことを証明しています。今後のスタンダード環境は赤単アグロをメタゲームの中心に置くところからスタートし、それをメタりつつ他のデッキにも勝てる構築を目指すことが勝利への鍵となりそうです。
3位:緑黒ビートダウン
Pro Tour Hour of Devastation
[8th] 2017/07/29 |
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Pardee, Samuel |
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20
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クリーチャー
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17
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呪文
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23
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土地
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15
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サイドボード
『安定の構築で準優勝!』
緑黒ビートダウンは『破滅の刻』から入ったカードが最も少ないアーキタイプでありながらもプロツアーで準優勝を果たし、デッキのポテンシャルと対応力の幅の広さを再認せざる得ないアーキタイプと言えるでしょう。黒の優秀な除去呪文である 《闇の掌握》 や 《致命的な一押し》 はアグロ環境となっている現在の環境で非常に強力であり、 《ゲトの裏切り者、カリタス》 はトップメタである赤単アグロに効果的です。
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27
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クリーチャー
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11
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呪文
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22
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土地
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15
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サイドボード
今後のスタンダード環境でも赤単アグロは流行る可能性は高く、緑黒ビートダウンも見掛ける機会が多くなることが予想されるのでしっかりと対策や最新のリストのチェックはしておきましょう。
5位:赤黒ビートダウン
Pro Tour Hour of Devastation
[8th] 2017/07/29 |
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Kurata, Shintaro |
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25
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クリーチャー
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12
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呪文
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23
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土地
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15
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サイドボード
『赤単アグロの構成に近いが赤単同型戦を意識した形』
今回のプロツアーでトップ8に入った赤黒ビートダウンは従来の 《屑鉄場のたかり屋》 と 《無許可の分解》 を採用した形ではなく赤単アグロに近い構成をしたリストでした。従来のリストではマナカーブが赤単アグロより少し重いため、赤単アグロの猛攻への対処がどうしても遅れてしまっていました。しかしこの赤黒ビートダウンリストは赤単アグロに対応できる軽さと 《集団的蛮行》 のような遅れを取り戻すカードが入っており、赤単アグロに対して十分に戦える構築になっていました。
また採用されている《木端+微塵/Cut+Ribbons》は 《ゲトの裏切り者、カリタス》 を倒すことが出来るカードであり、 《損魂魔道士》 と組み合わせることで同型戦で多発する 《熱烈の神ハゾレト》 ゲーにも対応したり致命的なカードに対する答えとなっています。
番外編:ゾンビビートダウン
Pro Tour Hour of Devastation
[8th] 2017/07/29 |
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Sasabe, Yusuke |
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23
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クリーチャー
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13
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呪文
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24
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土地
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15
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サイドボード
『赤単へのアンチテーゼ』
前回の『プロツアーアモンケット』で優勝したゾンビビートダウン、今回は使用率が赤単アグロに続き2番目でトップ8には1人入賞を果たしています。ゾンビビートダウンは細かい除去呪文や序盤を支えるクリーチャーが多く赤単アグロの高速ビートダウンを捌ききるだけの十分な要素を持っています。あらゆるデッキが苦戦する 《熱烈の神ハゾレト》 に対する解答も 《闇の掌握》 と 《闇の救済》 の2種類存在し、赤単アグロに有利が付くアーキタイプです。
今回トップ8に入ったこのリストでは 《ゲトの裏切り者、カリタス》 がメインボードからとられており、赤単アグロに対するガードは非常に高くなっていました。トップ8では準々決勝で惜しくも緑黒ビートダウンに負けてしまいましたが、赤単アグロが多いメタゲームを読み切りプロツアー用に構築し、このデッキを持ち込んだのは見事だと言わざる得ないでしょう。
まとめ
事前のスタンダードの結果で赤単アグロが非常に強力であることが周知されていた今回のプロツアーは、事前の予想通り赤単アグロを中心にメタゲームが展開されていきました。
赤単アグロを非常に意識したデッキ達が好成績を残しそのまま勝利するかと思われた今回のプロツアーでしたが、メタゲームを乗り越え最後に立っていたのはトップメタである赤単アグロでした。
赤単アグロをメタったデッキが勝ち組であると同時に赤単アグロの強さが証明される結果となり、今後のスタンダード環境は赤単アグロをめぐるデッキ構築が勝利の鍵となることが予想されます。
赤単アグロというスタンダード環境の大きな指標ができたので、最新の赤単アグロのリストやそれを対策したデッキ等の予習はしっかりとしていきましょう。
以上、週間アーキタイプ人気ランキングでした!
そして、重要なお知らせがあります。
急ではありますが今週で長らく掲載してきた週間アーキタイプ人気ランキングの記事の連載を終了とさせていただきます。
今後は新しい記事の連載が始まる予定です。しばしの間そちらの連載をお楽しみお待ちください。