アーキタイプ分類通信

アーキタイプ小通信第2回:年末企画 新スタンダード環境振り返り編

2b088b1b c6bf 4507 8b08 bce54ad24317
皆さん、こんにちは!

2015年も残すところあと二週間、MTGのイベントも年末に向けてラストスパート!
何かと忙しい時期ですが学業や仕事と上手く両立させて、元気にMTGを楽しんでいきましょう。

今回と次回のアーキタイプ小通信では2015年ももうすぐ終わりということで、スタンダードの主要アーキタイプについて戦乱のゼンディカー発売直後のデッキリストと最新のデッキリストを比較しながら振り返ってみたいと思います。

今回は前編ということで人気三氏族のアブザンジェスカイマルドゥの新旧を取り扱います。

Siege Rhino / 包囲サイ Mantis Rider / カマキリの乗り手 Butcher of the Horde / 軍族の解体者

では、早速本編に入っていきます!
 

■新旧比較:アブザン編~環境王者の黎明期~







アブザンにはリストが全然変化していないデッキという印象をもっていましたが、想像していたよりも結構違いますね!

では昔のアブザンから中身を見ていきましょう。


 
Knight of the White Orchid / 白蘭の騎士

まず目につくのは四枚フル搭載された 《白蘭の騎士》 で間違いないでしょう。
当時は赤の速攻デッキが環境の仮想敵であったため、序盤の壁役としての優秀さを見込まれて採用されていたカードです。
現在ではカードパワー不足によりメインボードで採用される姿はほとんど見受けられなくなってしまいましたが、後手時の強さを見込んでサイドボードに新たな居場所を見つけ始めていますね。

また、今でこそアブザンの標準装備となっている 《始まりの木の管理人》 もこの頃はオプションの一つでした。
テーロス環境の名残で 《ラクシャーサの死与え》 を採用している人の方がやや多いくらいの採用度でした。
反対に発売直後から四枚採用されている 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 は流石の貫禄です。

そして土地の項を見るといまは懐かし 《砂草原の城塞》 の姿が!
ダメージランドもがっつり七枚採用されていて、フェッチランド&新デュアルランドのマナベースに慣れた今見ると隔世の感がありますね。



そしてこちらはもはや見慣れた最近のアブザンのリストです。
スタンダードのローテーション前後で猛威を振るったアブザンの 《搭載歩行機械》 ですが、最近は 《荒野の後継者》 と枠を争う日々を送っています。
アブザン対決で後継者に分があることに加えて、歩行機械の天敵である 《絹包み》 を使用するデッキが増えていることが原因ですね。
相手にした場合にクロック(キルターン)が重視される先祖の結集コンボエルドラージランプが幅を利かせていることもあり、白や緑に強い 《荒野の後継者》 と赤や黒に強い 《搭載歩行機械》 は天秤の釣り合った難しい二択になっています。

Hangarback Walker / 搭載歩行機械 Heir of the Wilds / 荒野の後継者 Warden of the First Tree / 始まりの木の管理人

しかし二択はあくまでも二択、同じ二マナクリーチャーのようなものである 《始まりの木の管理人》 はほぼ完全に固定パーツと化しており、争いもどこ吹く風でどちらの形にも採用されているんですよね。流石は神話レア!

呪文に目をやると、エスパーメンターのようにアブザンの除去の薄さをつくデッキが増加してきたこともあってか、 《絹包み》 《残忍な切断》 が採用されています。
《ドロモカの命令》 《アブザンの魔除け》 を抱えながら、 《僧院の導師》 にやりたい放題されて負けるのはたまりませんからね。

サイドボードを見ると赤単ビートダウン相手のサイドカードの代名詞である 《アラシンの僧侶》 は二枚に抑えられ、最近流行りの先祖の結集コンボ相手の 《神聖なる月光》 や、サイドボード後の軸ずらしに一役買う 《冷酷な軍族》 が採用されています。

メタゲームの移り変わりとともに、一時は半固定されていたアブザンのデッキリストにも変化の波が訪れています。
環境王者も過渡期に突入して、『ゲートウォッチの誓い』発売まであと一ヶ月ですが、それまでもスタンダード環境が落ち着くことは無さそうです。
 

■新旧比較:ジェスカイ編~ロケットスタート~







ジェスカイについては 《カマキリの乗り手》 《ヴリンの神童、ジェイス》 、タッチの 《はじける破滅》 といった核の部分はそのままで、アブザンとは違い発売週の時点でマナベースもほぼ完成されていますが、その他の部分にいくつか細かい変化があるようですね。

さて、ではまずはアブザン同様に昔のリストの話から始めていきましょう。



プロツアーでも行われた 《払拭》 のメインボード採用、 《オジュタイの命令》 の対象として申し分のない 《竜使いののけ者》 の登用、現在まで引き継がれるバランス良いマナベースと発売週の時点ですでにこの完成度。
アブザンがプロツアーまで隠れていたり、ハスクサクリファイスエルドラージランプの芽がなかなか伸びなかった一因はジェスカイのデッキリストが初期段階から強すぎたためで間違いないですね。
 
Gideon, Ally of Zendikar / ゼンディカーの同盟者、ギデオン

また、こちらのリストでは 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 が三枚採用されています。
周知のとおりに強力なカードであるのは間違いないのですが、マナベースの問題と、守勢に回った時の弱さの問題があり、最近ではタッチ黒の四色ジェスカイでは採用されていないことがほとんどです。
環境が整い、四色ジェスカイは基本的には守る側のデッキであると立ち位置が確立されたことも、ギデオンに別れを告げることになった理由の一つです。

《搭載歩行機械》 と好相性を誇る 《軍族の解体者》 は、そもそもジェスカイに歩行機械を採用する人が少なくなってしまったこともあり一般的でないカードですが、マナ消費無しに能動的に歩行機械を生贄に捧げられるカードは貢献度が高いため、 《搭載歩行機械》 を採用する際には存在を意識しておきたい一枚です。

サイドボードに目を向けると、最近はめっきり見かけなくなった 《悲劇的な傲慢》 が入っていたり、当時大流行だった 《搭載歩行機械》 緑白大変異対策の 《虚空の接触》 が採用されていたりと、当時のメタゲームをうかがわせてくれます。


 
Monastery Mentor / 僧院の導師

そしてこちらが最新のジェスカイのデッキリストですが、最新すぎることにエスパーメンターとのハイブリッドが行われています。
元々 《カマキリの乗り手》 を引かない時の盤面の弱さに問題を抱えていたので、優秀な三マナクリーチャーの追加という意味でも 《僧院の導師》 の採用は理に適った選択ですね。
そんな 《僧院の導師》 を採用した流行りのエスパーメンターに対しても 《コラガンの命令》 《焦熱の衝動》 のおかげで優勢に戦え、王者アブザン相手は 《僧院の導師》 で押せ押せと今のメタゲームに適したグッドデックです。
 
Fate Forgotten / 忘れられた運命

サイドボードに目を向けても、 《消去》 の枠に 《忘れられた運命》 が採用されていたりと小技が利いています。
サイドインされるエンチャントを対策すると同時に、エンチャントを引かれなかった場合も苦手な 《搭載歩行機械》 の除去としても使えるのが嬉しい一枚ですね。

トークンデッキが増えたことにより、黒マナが出るデッキの定番である 《悪性の疫病》 のサイド一枚刺しが行われていたり、エルドラージランプや青いコントロールデッキの隆盛を受けて、サイドボードの打消し呪文の枚数が増えているのも二つのデッキ間での変化の一つですね。

■新旧比較:マルドゥ編~パーツ選択の妙技~







さて、今回最後に見ていくのはグッドスタッフタイプのマルドゥです。
《蔑み》 《強迫》 に変わっていたり、 《乱撃斬》 《焦熱の衝動》 に変わっていたりと似たような役割のカードでも入れ替わりが起きているのが気になる二つのデッキリスト。

では、早速古い方のデッキから中身を見ていきましょう。