デュエル・マスターズ グランプリ-5th テキストカバレージ

DMGP5thトップ5カード

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約2300名による熱戦が繰り広げられたDMGP5th。

史上かつてないほど多くのデッキタイプが存在する現環境で繰り広げられたこの大会を、5枚のカードを通じてお届けしよう。

5位: 《完璧問題 オーパーツ》

完璧問題 オーパーツ
冒頭で史上かつてないほど多くのデッキタイプが存在するとは言ったものの、やはりそこで見かけるのは、見慣れたカードが多かった。

そんな中で、配信を通じて多くのプレイヤーを驚かせたのが決勝1回戦でアツボーが使用した 《完璧問題 オーパーツ》 だ。

ハムカツ団の 《蒼き団長 ドギラゴン剣》 にダママ団の 《百族の長 プチョヘンザ》 、そしてドレミ団の 《時の法皇 ミラダンテXII》 。革命チェンジが現環境の中心であることは疑いない事実だが、ここにテック団の 《完璧問題 オーパーツ》 が並ぶと、大会前に誰が予想できただろうか。

テック団といえば、環境最強の防御札の一角 《テック団の波壊Go!》 ばかりが注目されるが、水闇ハンデスというデッキタイプが環境に存在している以上は彼らにもまだまだ活躍の機会はあるのだ。このカードのイラスト担当ではないものの、多くのテック団カードを担当してきた風太郎氏がサイン会を行ったこのグランプリでテック団が注目されたというのも感慨深い。

また、ほとんど見ないカードであるという事は、対戦相手に予測されにくいカードであるという事でもある。環境が高速化していることで、相手の手を予測し間合いをはかったプレイがより重要視される昨今において、予測されていない手を繰り出すメリットは大きい。さらに、使われ慣れていないカードであることで、相手が対処を誤りやすいというメリットも大きかっただろう。

なにより、アツボーがこのカードをチョイスした理由が、調整相手をしていた息子の勧めであったことは、デュエル・マスターズというゲームを象徴するエピソードだろう。

4位: 《“罰怒“ブランド》

“罰怒“ブランド
《消王ケシカス》 の登場によってコントロールジョーカーズと呼ばれるタイプのジョーカーズが台頭し、 《ジャスト・ラビリンス》 という法外のドローカードが理外の展開力を実現する光自然メタリカが登場するなど、2017年の新種族デッキも段々と練りこまれ環境に食い込んでくるようになった。グランセクトのパワー12000関連のメカニズムも注目され研究が進んでいる。

そんな中でも、ビートジョッキーのマスターである 《“罰怒“ブランド》 は特殊な立ち位置であった。

遅くても5ターン目にはゲームを決着しうる打点が生み出されるこの環境で、デッキ構築時に考えるべき戦略は大きく分けて二つだ。ひとつは、高速の打点をさばききる最強の防御を見つけ出すこと。そしてもうひとつは、5ターン目以上の高速打点、環境最速を探すことだ。

《単騎連射 マグナム》 がアウトレイジであることを活かし、 《無重力 ナイン》 のG0でマスターB・A・Dを活用する火水ブランドは、《“罰怒”ブランド》がビートジョッキーそのものに依存しないことを利用した環境最速の一角であった。

だが、DMGP1stのトップ8経験者であり、数多くのエリア代表経験を持つ無尽蔵のサブウエポンが選択したのは、 《“罰怒“ブランド》 の本来のポテンシャルを活かす方法、火単のビートジョッキーだった。

対応力に欠ける火文明のトリガーを文明を足して補い、相手の打点に対応する構築が主流の昨今だが、ゲームスピードが短かくする以上はゲーム中にひけるカードの枚数は少なるわけで、当然複数文明による安定性の低下というリスクは無視できない。

環境最速を目指す以上は、単文明での構築で速度の安定性を求めた火単ビートジョッキーという選択が存在する事は「受け」を考えるプレイヤーを今後さらに悩ますことだろう。

3位: 《超戦龍覇 モルトNEXT》

超戦龍覇 モルトNEXT
昨年の全国大会王者を生み出した 《超戦龍覇 モルトNEXT》

マナ加速からの 《超戦龍覇 モルトNEXT》 《闘将銀河城 ハートバーン》 によって、2枚+3枚の5枚ブレイクからのダイレクトアタックというゲームエンドプランを持つこのカードの存在を無視することができるデッキは存在しない。

少なくとも 《超戦龍覇 モルトNEXT》 への対応策がないデッキはトーナメントを勝ち上がれない。それがこのDMGP5thに参加したプレイヤーの共通認識だったのは間違いない。

《メンデルスゾーン》 を絡めた2枚のマナ加速があれば、最速4ターン目にはバトルゾーンに登場する 《超戦龍覇 モルトNEXT》 への対抗策の検討は、環境への挑戦といえる。

自然単ループが 《ハッスル・キャッスル》 を採用し、トリガーに頼らない 《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》 のDスイッチが防御の王道となっているのは、少なくとも5マナ域までに防御を固めなければならないことを意味している。

また、4ターン目より先にはフィニッシュがないことを逆手にとって、3ターン目に勝てる選択肢を用意する構築も、 《超戦龍覇 モルトNEXT》 が意識されているのは間違いない。

そんな 《超戦龍覇 モルトNEXT》 包囲網がはられていても、ほぼ4分の1である21人のプレイヤーが 《超戦龍覇 モルトNEXT》 で決勝トーナメント進出を決めているのが、このカードの強さと安定性を物語っている。

真の意味で環境を象徴する1枚と言えるだろう。

2位: 《轟く侵略 レッドゾーン》

轟く侵略 レッドゾーン
圧倒的な存在感を示す 《超戦龍覇 モルトNEXT》 に対して、近いマナ域での勝利を目指し真っ向勝負をしているカード、それが 《轟く侵略 レッドゾーン》 、いわゆるバイクだ。

ほぼ1ターンでシールドをブレイクし尽くせる 《超戦龍覇 モルトNEXT》 に対して、バイクは大体の場合2ターンに分けて殴りきる、つまりブレイクした手札を相手に渡した状態で1ターンをしのがなければいけない。

一方でバイクが手に入れているメリットは、その高い対応力だ。

盤面を除去しながら攻撃し、1手を入れ替える 《轟く侵略 レッドゾーン》 と、トリガーを許さない焼却能力で相手の防御プランを狂わせる 《熱き侵略 レッドゾーンZ》 という2枚の侵略者自体が対応力が高いカードであることは当然だ。

だが、特筆するべきなのは、 《超戦龍覇 モルトNEXT》 が構造上デッキにある程度以上のドラゴンを要求するのに対して、バイクはデッキへ構造上の要求が少ないため圧倒的に構築の幅が広く、残りのパーツで対応力を高めることが可能なのだ。

《一撃奪取 トップギア》 ×4
《轟速 ザ・レッド》 ×4
《轟速 ザ・ゼット》 ×4
《轟く侵略 レッドゾーン》 ×4
《熱き侵略 レッドゾーンZ》 ×4

実質この20枚があれば戦略が維持できるため、残りの20枚を環境に合わせたカード選択に回すことができる。さらに言えば、ゼットの名を持つ2種類に関しては他の火の侵略者たちと入れ替えることすら可能なのだ。

そのため、同じく 《轟く侵略 レッドゾーン》 というカードをキーにしていても多種多様な構築が存在する。それぞれの構築が持つメッセージを読み取るのもリストを見る楽しみだろう。

トップ8で言えば、かめがそれまでマイナーなバリエーションであった火自然型のポテンシャルを見せつけ、ロマノフsignが短いターンでも奥深いプランの練りこみが存在する事を見せつけた。

さらに、それまではほぼ確定パーツ扱いであった 《伝説の禁断 ドキンダムX》 すら、環境によってはリスクとなり入れないことが政界の構築になりうることも判明してきた。

そして、ザウルスの構築した火水バイクに至っては、いよいよ 《一撃奪取 トップギア》 すら別のパーツに置き換わっていった。

常に進化し続ける 《轟く侵略 レッドゾーン》 の発展性から目が離せない。

1位: 《Dの楽園 サイケデリック・ガーデン》

Dの楽園 サイケデリック・ガーデン
準決勝で 《超戦龍覇 モルトNEXT》 、決勝戦で 《轟く侵略 レッドゾーン》 。環境を代表する2大切り札をしのぎ切り、ナツメを覇者へと導いたのは 《Dの楽園 サイケデリック・ガーデン》 だった。

トリガーでいえば 《終末の時計 ザ・クロック》 、シノビで言えば 《怒流牙 佐助の超人》 からの 《斬隠蒼頭龍バイケン》 、そしてD2フィールドで言えば 《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》 からの 《超次元ガロウズ・ホール》

環境に存在する協力な受け札のほとんどが水文明に存在し、守りきるデッキとして悠久チェンジや水自然デュエランドが注目されていた今大会だったが、最後の最後に栄冠を勝ち取ったのは、光水ロージアダンテだったのだ。

デュエマの古典とも言えるブロッカーとトリガーによる光文明の防御戦略。それを突き詰め、そして環境に存在する攻め札を読み切った結果たどり着いた 《Dの楽園 サイケデリック・ガーデン》 というシークレットテク。

このカードと、それを含めたデッキ構築にたどり着いたよざくらをはじめとした多くの強豪の叡智と、早いターンに始まるしのぎあいからのロングゲームを見事に戦い抜いたナツメの高いプレイングスキルに敬意を払い、このカードを今大会を象徴するカードの1枚としたい。
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