デュエル・マスターズ全国大会2017 エリア代表決定戦  東海大会

Aブロック決勝:でんぷん vs. 鷲見

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いよいよ迎えた東海大会の頂上決戦。

なんと今年は3ブロック全てのテーブルがミラーマッチとなる奇跡。

お送りするこのAブロックの決勝戦は、白単メタリカを駆る2名が激突する。

既に3面ミラーに気付いているギャラリーが、ざわざわと騒ぎ立てる。

そんな中、席に現れたでんぷんと鷲見の表情は、それを知ってか知らずか明るいものだった。

時折お互いに笑みを浮かべながら試合の準備をするあたり、やはりこの舞台に思わず気分が高揚しているのだろうと伺える。

前のラウンドでジャッジに「今ゾーンに入ってます」と零したというでんぷん。1日中張り詰めるような緊張感の中戦い抜いてきたおかげで、今まで体験したことのない精神状態に到達したのだろう。

明るく筆者や対戦相手である鷲見とコミュニケーションを取りながらも、やはり隠せないレベルの緊張感と戦い続けている様子であった。

対する鷲見は、穏やかな雰囲気で試合の準備を進めていた。時折「緊張する」という言葉は零しながらも、動ずることなくその時を待つ姿は流石ファイナリストと言ったところだ。

そしてじゃんけんででんぷんの先攻が決定されると、会場内にこの日最後の試合開始の合図が鳴り響く。

長かったトーナメントの最終戦が、いよいよ幕を開けた。

お互いの初動は第2ターンであった。でんぷんが 《献身の守り 最世》 を召喚したのに対し、鷲見はメタリカ理想の初動である 《一番隊 クリスタ》 を召喚。

先に 《一番隊 クリスタ》 の召喚を許してしまったでんぷんだが、こちらも負けてはいない。

まず 《爆殺!! 覇悪怒楽苦》 をマナセット。これは前日行われた甲信越大会の優勝者が採用していたアイディアであり、このメタリカミラーにおいても非常に強力なS・トリガーである。

そして3マナをタップし 《奇石マクーロ》 を召喚、 《一番隊 クリスタ》 を手札に加えターンを渡す。こちらも次のターンには 《一番隊 クリスタ》 を召喚する構えだ。

だが、鷲見の勢いは本物であった。
マナをセットし、1コスト軽減で 《龍装者 バーナイン》 を召喚し1ドロー。3ターン 《龍装者 バーナイン》 、メタリカの最良の動き方である。

これに対し、非常に厳しい表情を浮かべるでんぷん。このまま時間を与えたら鷲見は 《一番隊 クリスタ》 《龍装者 バーナイン》 のコンビでドンドン盤面を強固なものへと展開してしまう。

そうはさせまいと、でんぷんは返しに4マナから 《一番隊 クリスタ》 《赤攻銀 マルハヴァン》 を召喚。鷲見より先にメタリカのエースを投下し、プレッシャーを掛ける。

ならば、と鷲見は 《絶対の畏れ 防鎧》 を召喚。

これにより、追加の 《赤攻銀 マルハヴァン》 が出てくるまでに最低でも1ターンが稼げる。

そして 《龍装者 バーナイン》 の効果で1ドローし、マナが2つ残っているが・・・ここは少し考えターンエンド。

そして回ってきたでんぷんの第5ターン。

トップドローを確認すると思わず「ああ・・・」と声を漏らす。このターンまでに手に入れたいカードを引き当てられなかったか。

腕を組み、マナセットからじっくり考え、3つのマナをタップし 《龍装者 バーナイン》 を召喚する。力強くドローするも、少し顔を歪めてすぐに手札を伏せた。

そして盤面のクリーチャーを指で差しながら、合計5点の打点が揃っていることを確認すると、意を決し 《赤攻銀 マルハヴァン》 から鷲見に攻撃を仕掛ける。

しかし、そのWブレイクでいきなり 《青守銀 ルヴォワ》 がトリガー。

《一番隊 クリスタ》 がタップされ、残るアタッカーが2体に減ってしまう。
だが、それでもでんぷんは攻撃の手を緩めない。

そのまま 《奇石マクーロ》 に攻撃を指示し3枚目のシールドブレイク、S・トリガーがなかったことを確認すると 《献身の守り 最世》 にも攻撃させ4枚目のシールドをブレイク。

ここでもS・トリガーはなく、鷲見の残るシールドはあと1枚。一気に窮地に追い込まれた。

そんな状況でも、鷲見の表情は涼しげだった。

まず5枚目のマナセットをすると、1マナで 《一番隊 クリスタ》 を召喚し 《龍装者 バーナイン》 で1ドロー。

これで2コスト軽減とすると、コスト1となった 《奇石マクーロ》 を2体召喚し手札を増やす。

そして盤面の3コスト以下のクリーチャー数が5体であることを告げ、残った2つのマナでエース 《赤攻銀 マルハヴァン》 を2体も召喚!

仕上げと言わんばかりに、先ほどシールドから現れた 《青守銀 ルヴォワ》 ででんぷんの 《献身の守り 最世》 を攻撃し破壊しターンを返す鷲見。この1ターンで、その手札と盤面は一気に潤った。

たった1ターンで形成逆転されてしまったでんぷん。

もうこのターンでゲームを決するしかない。エース 《赤攻銀 マルハヴァン》 を含む4体のアタッカーと、手札を何度も確認して突破口を探る。

《奇石マクーロ》 を召喚し山札の上から3枚を見る。

硬い表情のまま、 《奇石マクーロ》 を提示し手札に加える。次に 《緑知銀 フェイウォン》 を召喚、すぐさまタップし1ドロー。

最後に 《一番隊 クリスタ》 を召喚し、手札を脇に伏せると、そのままアタックステップと入った。

でんぷんはまず 《赤攻銀 マルハヴァン》 で攻撃することを宣言した。

鷲見はこれに対し少しの間を取り、この攻防の行く末を計算する。

そして自身の 《赤攻銀 マルハヴァン》 をブロッカーとして提示すると、そのまま双方の 《赤攻銀 マルハヴァン》 が相殺。

そしてお互いがそれぞれの 《奇石マクーロ》 を生贄としセイバー、互いに 《赤攻銀 マルハヴァン》 をアンタップさせた。

起き上がった 《赤攻銀 マルハヴァン》 にすぐさま再攻撃を指示するでんぷん。

対し、今度はブロックせずシールドブレイクを許す鷲見。S・トリガーはなし、これで鷲見のシールドは0。

でんぷんは 《奇石マクーロ》 でダイレクトアタックを仕掛ける。

鷲見はこれを 《赤攻銀 マルハヴァン》 でブロック、でんぷんはバトルで 《奇石マクーロ》 を失うものの、その犠牲を糧にまた 《赤攻銀 マルハヴァン》 が起き上がる。

そして、このターン三度目の攻撃指令がでんぷんの 《赤攻銀 マルハヴァン》 に与えられる。

そして鷲見も三度目のブロック指令を自身の 《赤攻銀 マルハヴァン》 に下し、再び相殺する両エース。両者共に自身の 《一番隊 クリスタ》 を生贄とした。

ここでもう一度起き上がった 《赤攻銀 マルハヴァン》 を手に取ったでんぷんだったが、少し考えたのちにそれを盤面に戻し、ターンエンドを宣言した。決め切れないと悟ったか、はたまたもう一度自身のターンを迎える算段が立ったのか。

ならば最後のターンとしたい鷲見。

先のターンで2体のメタリカを失ったが、それでも 《赤攻銀 マルハヴァン》 2体を擁したその軍勢の打点は9点。現時点でも十分致死打点である。

致死打点なのだが、鷲見は更に 《緑知銀 フェイウォン》 《奇石マクーロ》 を召喚すると、出したばかりの 《奇石マクーロ》 を種としNEO進化 《青守銀 スパシーバ》

この局面で更にアタッカーを追加、しかも相手によって選ばれないという能力持ち。

これ以上ない援軍を用意した鷲見は、防御用に3体目の 《赤攻銀 マルハヴァン》 を召喚し、いよいよアタックステップへと繰り出した。

1体目の 《赤攻銀 マルハヴァン》 で攻撃を仕掛ける。

でんぷんは祈るようにこれをスルー、シールドで受け止めると・・・なんとそこから飛び出したのは 《爆殺!! 覇悪怒楽苦》 !!
爆殺!! 覇悪怒楽苦
一気に湧き上がるギャラリーの歓声に後押しされながら、鷲見の 《絶対の畏れ 防鎧》 《一番隊 クリスタ》 《緑知銀 フェイウォン》 を焼却した。余裕なほどに揃っていた鷲見の軍勢は、まさかの3体除去被弾により一瞬で苦しくなってしまったのである。

しかし、それでも鷲見は落ち着いていた。仲間の犠牲を糧に起き上がった 《赤攻銀 マルハヴァン》 を手にしながら計算をすると、再びそれでシールドを攻撃。でんぷんも再びそれをシールドで受け止めるが、今度はS・トリガーを発動出来ない。

S・トリガーがなかったことを確認した鷲見は、すぐさま2体目の 《赤攻銀 マルハヴァン》 で攻撃。

でんぷんはこれに自身の 《赤攻銀 マルハヴァン》 をブロックさせ相殺、お互いにそれぞれの 《緑知銀 フェイウォン》 を生贄にし、それぞれのエースを起き上がらせる。

そしてこの後もう一度 《赤攻銀 マルハヴァン》 同志の激突が起こり、遂にお互いの盤面からコスト3以下のクリーチャーが姿を消した。

すなわち、もう 《赤攻銀 マルハヴァン》 は起き上がらない。

残るアタッカーは3体、ブロッカーは1体、シールドは1枚・・・そう、全ては鷲見の目論見通り。打点は足りるのだ。

そして、この最後のシールドがこのゲームを決するのである。

一息つき、3体のアタッカーに最後の攻撃指令を下す鷲見。最後のシールドにS・トリガーがあることを信じて、そのシールドを受け取るでんぷん。

最後のシールドは、表向きになることなく、そのままでんぷんの手札に加えられたのであった。

Winner:鷲見

歓声と拍手が、新たなエリア代表の誕生を祝福する。

3ブロックある東海大会、他2つの決勝戦は既に終わっていた。

数にすると僅か6ターンの攻防であったが、一番長い戦いであった。

「初めての決勝戦だったので、とにかく緊張した。手に汗を握りながらの試合だった。」

「今回 《青守銀 スパシーバ》 が強いって気付いて、4枚採ってこの大会に挑んでいた。最後も役立って良かったです。」

ようやく長い道のりを走破し、試合中とは打って変わって顔を綻ばせながら言葉を紡ぐ鷲見。偉業は、思い切ったカードの採用によって達成されたようだ。

「とにかく 《絶対の畏れ 防鎧》 を引きたかった。第5ターン(「ああ・・・」と声が零れたターン)までに 《絶対の畏れ 防鎧》 を出せていれば、攻撃を仕掛けた返しに 《赤攻銀 マルハヴァン》 を2体出されることはなかったので・・・。」

首を振り、悔しさを滲ませながらターニングポイントを振り返るでんぷん。

彼の言葉通り、あのタイミングで 《絶対の畏れ 防鎧》 の召喚に成功していたら。

ゲーム展開は全く違うものになっていた。理想的な展開をする鷲見に対し、強気な攻めを見せたでんぷんが勝利を収めることとなっていたのかもしれないのだ。

同じメタリカ使い同士、表彰式の始まるギリギリまで感想戦は続く。

だが、最後に両者が笑いながら出した結論は。

《一番隊 クリスタ》 《龍装者 バーナイン》 のブン回りが最強過ぎだよ!」

この2人の名メタリカ使いに、今一度、盛大な拍手を。
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